ウラディーミル・フェドセーエフ
Vladimir FEDOSEYEV
指揮
CONDUCTOR
© Anja Köhler
1932年レニングラード(現サンクトペテルブルグ)生まれ。地元のムソルグスキー学校で音楽の教育を受けたのち、モスクワのグネーシン音楽アカデミー及びモスクワのチャイコフスキー音楽院のレオ・ギンズブルグ教授のもとで学ぶ。
1971年、伝説的な指揮者であるエフゲニー・ムラヴィンスキーからレニングラード・フィルハーモニー管弦楽団の客演指揮者として招かれたことをきっかけに、輝かしいキャリアがスタートした。
1974年、モスクワ放送交響楽団(現チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ)の音楽監督及び首席指揮者に就任。以後40年を越えるパートナーシップを築いてオーケストラをロシアのトップクラスの楽団に育て上げ、世界ツアーを通じて海外での評価も確立している。
フェドセーエフは、叙情的なロシア作品でも重厚なヨーロッパ作品においても、国民的特性を存分に引き出した演奏をすることに定評がある。ロシア以外でも、バイエルン、ケルン、シュトゥットガルトの各放送響、ベルリン・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ハンブルク・フィル、フランス国立管、フランス国立放送フィル、ベルギー国立管、チューリヒ・トーンハレ管、クリーヴランド、デトロイト、ピッツバーグ等欧米各国のオーケストラにも客演。さらに1996年より東京フィルハーモニー交響楽団の首席客演指揮者、1997年から2004年までウィーン交響楽団の首席指揮者も務め、ウィーンのムジークフェライン・ザールや海外で大成功を収めた。
オペラの分野でも精力的に活躍しており、チューリッヒ歌劇場での数々のプロダクションに加えて、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、フィレンツェ5月音楽祭、ローマ歌劇場、ボローニャ歌劇場、モスクワ・ボリショイ劇場、サンクトペテルブルグ・マリンスキー劇場などの一流オペラハウスや音楽祭の指揮台に上がっている。
また、チャイコフスキー、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、スクリャービン、ショスタコーヴィチ、ブラームス、ベートーヴェン、マーラーや、オペラ、バレエ作品など、録音も膨大な数に及んでいる。
フェドセーエフはこれまでの偉大な功績に対し、ロシア政府はもちろんオーストリア政府、ウィーン市、オーストリア・アカデミー、グスタフ・マーラー協会などから数々の賞を受賞。2012年9月にはロシア正教会の最高位、キリル総主教からセルギイー・ラドネジスキー最高位の勲章を叙勲した。