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ウラディーミル・フェドセーエフ(指揮) チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(旧モスクワ放送交響楽団)

来日時期:2017年11月
プロフィール
ロシアの最も輝かしいオーケストラとして知られるモスクワ放送交響楽団は、1930年に創立され、ソヴィエト・ラジオ・ネットワークの公式オーケストラとなった。アレクサンドル・オルロフが初代の音楽監督に就任。当初はコンサート形式によるオペラ音楽の演奏が中心であったが、次第に交響作品が重要な地位を占めるようになった。

創立時から、放送用の範囲を超える独自の演奏活動を展開したため、ラジオ放送のみならずコンサートホールでもその演奏を聴くことができるようになった。1937年には新音楽監督にニコライ・ゴロヴァノフを迎え、彼はその後16年の間に、オーケストラの地位を築き上げ、オーケストラとしての個性を確立した。初期の頃のレパートリーはスタンダード中心であったが、次第に古典作品に限らずオペラ、交響曲、カンタータ、オラトリオ、協奏曲と豊かに広がり洗練されていった。

1957年にはゴロヴァノフの後任にアレクサンドル・ガウクが就任。マーラーやR.シュトラウス等の大曲のロシア初演を手掛けた。さらに1961年から1974年にかけては、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーが音楽監督を務め、20世紀作品を新たなレパートリーに加えた。そして1974年から現在に至るまで、ウラディーミル・フェドセーエフに率いられている。歴代音楽監督は、いずれも音楽界最高の指揮者であり、オーケストラの芸術性と個性を築き上げる上で大きな功績を残している。

またその歴史には、ストコフスキー、ムラヴィンスキー、クリュイタンス、アーベンロート等の客演指揮者、ソリストもオイストラフ、リヒテル、ギレリス、レオンスカヤ、バシュメット、トレチャコフ、ネジダーノヴァ、レメシェフ、ギャウロフ、パヴァロッティ、フレーニ、近年ではレーピン、ヴェンゲーロフ、キーシンらトップクラスのアーティストが名を連ねている。

フェドセーエフの大きな特徴は、音楽に対するひたむきな献身である。「指揮者はオーケストラの流れを全身で把握し、メンバー達に完全な自由を与えている — これは第一級の巨匠にのみ許される勇気である」(ハンブルク新聞、1976年)と評された。

フェドセーエフは思慮深い真摯な指揮者であり、作品に深みを与え、作曲家の意図を忠実に再現しようと努める。また、古典作品に命を甦らせるだけでなく、現代作品も進んで取り上げている。海外の批評では、オーケストラがロシア作品にとどまらず、レパートリーの幅を広げていることが常に評価されている。1992年にはフェドセーエフの指揮で、ボンのベートーヴェン音楽祭に出演した。この音楽祭には世界最高級のオーケストラが一堂に会したが、批評家たちはマーラーの第4交響曲とベートーヴェンの第7交響曲における演奏が最高であったと絶賛した。

1993年にはロシア文化省、国際チャイコフスキー協会、チャイコフスキー博物館の任命によりチャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラに名称を改め、ロシアが誇る偉大な作曲家の音楽を世界中のコンサートホール、そして数々のレコーディングで広めるためにますます大きな役割を果たすこととなった。

チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラは、ウィーン、ロンドン、パリ、ミラノ、ローマ、ミュンヘン、フランクフルト、ジュネーヴ、ストックホルム、オスロ、プラハ、東京など世界の主要都市で公演を行っており、また、ザルツブルク、エディンバラ、ロンドン、パリ、香港をはじめとする世界有数の音楽祭にも定期的も招かれている。

2011 —2012年シーズンにはウィーン・ムジークフェラインでチャイコフスキーの管弦楽曲、協奏曲とショスタコーヴィチの交響曲によるプログラムで3日間ウィーンの聴衆を魅了、大成功を収めた。ムジークフェラインからは2014年9月に再び招聘されプロコフィエフとドヴォルザークのチクルスを行った。

チャイコフスキー生誕175周年の2015年はモスクワ、サンクトペテルブルクなどロシア国内はもちろんヨーロッパ、アジア各国でコンサートを行った。